「縦書き文庫」という試み

2021年7月に縦書き文庫に出会った。誰でも簡単に創作小説等を投稿することができるサイトだ。運営者が開発した組版エンジンを2005年から無償で提供している。「小説とブラウザの新しい関係を模索するウェブサービス」と銘打ち、読者のページ送りにもとづく評価を採用している。その趣旨に共感し何作か投稿している

縦書き文庫の魅力は利用者が登録さえすれば、その組版エンジンを無料で利用できることであり、操作が簡単で使いやすく電子書籍リーダーがなくてもスマホやPCで利用できることだ。文学作品を無償で提供する青空文庫の作品を縦書きにして投稿作品とともに載せることで掲載作品の内容と時代を広げている。

縦書き文庫という新たなサイトの動向に大いに期待したい。既存の出版業界にはない可能性がここにあると思うからだ。下の写真は1934年に発見された宮澤賢治(1896-1933)の遺稿となった手帳の一ページ、縦書き文庫とはとくに関係ないが、タテガキの一例として載せた。

(c) t.livepocket.jp 1931.11.03 Miyazawa Kenji

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