176j 大阪韓国映画祭、イ・スンジェ氏を招き11月22-24日に開催

毎年大阪ではこの時期に大阪韓国映画祭を開催します。ことしも大阪駅近くにあるグランフロント大阪の北館4階ホールにおいて11月22日から24日まで開催されました。

駐大阪韓国総領事館の大阪文化院が主催する行事で、ことし5回目を迎えました。映画祭では主に日本で未公開の映画を上映し、上映作品の監督や主演俳優を招いて観客とのトークショーを開催します。

ことしは「あなたを愛しています」「トック」「ロマン」に出演したベテラン俳優のイ・スンジェ氏をゲストに招きました。私にとっては、90年代初めの人気TVドラマ「愛って何」の雷おやじ役や、1988年にイ・サンス氏とソウル中浪区の国会議員選挙で二転三転の接戦を繰り広げた芸能人出身の政治家として親しみのある方です。

イ・スンジェ氏は、80代半ばとなった今もテレビ・映画・演劇界のほか、大学講師として現役で活躍しています。最近もシン・グ、パク・グニョン、ペク・イルソプなどのベテラン俳優と一緒に世界中を旅するTV芸能プログラム「花よりおじいさん」に出演し、韓国内外の視聴者の人気を博しています。

24日にイ・スンジェ氏と昼食を共にしました。個人的には、26年前に同氏が国会議員だった当時以来でしたが、記憶力ばかりか声の張りも握力も往年と変わらないように見えました。

食事中ずっと、同氏は演技者を中心とする日本の徹底した制作システムと準備態勢を羨まし気に語り賞賛を惜しみませんでした。韓国の若い演技者等に対する苦言もいとわず、一度の成功で舞い上がってそこにとどまることなく、長い活動をするための厳しい努力を怠ってはならないと力説しました。

韓国の俳優は大きくモデル型と演技型に二分できるそうで、現場で観察していると、モデル型は一度の成功に酔ってすぐ消え去るといい、どんな状況でも演技できる技量を育むべきだと強調しました。

韓国で最も古く多くの経験を持つ現役俳優の苦言は、単に映画や演劇などの公演界だけではなく、他の分野にも当てはまる言葉だろうと思います。

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