2月16日、まだ冬だというのに大阪は春雨のような雨が降っていました。きょうは大阪府の小学校民族学級に通う韓国にルーツを持つ生徒たちが、1年間の学習成果を披露する「ウリマル・イヤギ」大会の日なのです。天候が心配でしたが、大会会場に到着するや、そんな心配はすっ飛んでしまいました。
この日、在日コリアンが多く住む大阪市生野区にある大阪市立中川小学校の講堂において第14回オリニ・ウリマル・イヤギ・カルタ大会が、民団大阪本部と大阪韓国教育院の共催で開かれました。会場には参加生徒、保護者、民族学級の講師など、500人を超える人々の熱気が溢(あふ)れていました。
この大会は大阪府全域の民族学級の生徒が1年で培った実力を競う最終行事であり、第1部のウリマル・イヤギ大会と第2部のカルタ大会に分かれて実施されます。
初めは小規模だった大会の参加者がしだいに増(ふ)え、フェスティバル型の大会に発展したそうです。個人が韓国語能力を競うお話部門には計52人が参加し、昨年より14人増えたそうです。全体の参加者も年々増え、ことしは50人以上増えたといいます。
ウリマル・イヤギ大会は課題文の発表部門と自由作文部門に分かれています。ウリマル・イヤギ大会に参加する生徒がほぼ全員きれいな韓服を着飾って登場したのが印象的でした。
課題文の部門は初級生(2-4年生)の部と上級生(4年生以上)の部に二分して実施されますが、ウリマル・イヤギ大会のハイライトはやはり自由作文部門です。自由作文は、学年制限がなく、自分が書いた文章を発表するので、コリアンの子どもたちの思いをありありと見せてくれます。
民族学校に通いながら友だちを作って民族楽器を学ぶ子、曽祖母が韓国出身の四世という事実や、「ハルモニは韓国人、オンマは韓国と日本のダブル」、「オンマは在日コリアン、アッパは日本人だから、(私は)国籍が二つ」など、容易に聞けない話が自然に出てきます。
参加者がさらに熱狂した種目はカルタ大会でした。この大会は両チームがフロアに広げられたハングルの単語カードを審判の声に応じて取り出すゲームです。制限時間内により多くのカードを取ったチームの勝ちです。ハングルの理解だけでなく、瞬発力も必要なゲームなので見学しているだけでも興味が尽きません。まるでスポーツ試合を見ているような気がしました。誰が考案したゲームか不明ですが、楽しみながらハングルを学ぶのに最適です。
勝敗と成績に関係なく、参加した生徒と親たち、教員たちがみなハングルで満たされた一日だったように思います。