身に入むと いう唇を 読みにけり 中西 夕紀
病の重い人の唇がかすかに動く。
何が言いたいのか、どうやら「身に入る」と言っているようだ。
「身に入る」とは秋の冷気が身に染みとおること。
世の寂寥が骨身にこたえること。
病人の唇からもれる声なき声。
周りの者は、心が震える…
身に入むと いう唇を 読みにけり 中西 夕紀
病の重い人の唇がかすかに動く。
何が言いたいのか、どうやら「身に入る」と言っているようだ。
「身に入る」とは秋の冷気が身に染みとおること。
世の寂寥が骨身にこたえること。
病人の唇からもれる声なき声。
周りの者は、心が震える…