静かさに 堪えて水澄む 田螺かな 蕪村
淡水に棲息し、卵型の丸みを帯びた巻貝。水田や池沼に多い。
水あかでぬるぬるしており、春になると、いわゆる田螺の道を作りながら、泥の表面をはう。
頃よく田螺取りをし、田螺和えにしたり、煮たりして食べる。
野趣があり、酒の肴にもってこい。
特筆すべきはその摂食法の幅広さで、物の表面に着生した藻類などを削り取って食べる 1) 刈り取り食者であり、水底の沈殿物を食べる 2) デトリタス食者でもあり、さらには水中の懸濁物を鰓で集めて食べる 3) 濾過摂食者でもある。
従って、大きな状況変化があっても生き延びるこちができる。
ある意味、サバイバルに関してのお手本である。
但し、あまりに自己主張し過ぎると、つまはじきにあうこともある。
